News 屋内に於ける熱中症による死亡場所の発生状況ランキング
目次
A1.令和2年夏の熱中症死亡者数の状況【東京都23区(確定値)】 1
A3.6月から9月の平均最高気温と熱中症死亡者数(令和2年).. 2
A4.7・8月の最高気温と熱中症死亡者数の推移(令和元年・令和2年).. 3
B2.令和2年夏期の熱中症死亡者数(年齢別・男女別).. 3
B3.令和2年夏期の熱中症死亡者(屋内死亡者)のエアコン使用状況.. 4
まずはじめに・・
このレポートは、令和2年夏に東京都23区で発生した熱中症による死亡者の状況を分析しています。注目すべき点は、自宅など屋内で倒れたケースが全体の約7割を占めることです。特に、エアコンを使用していなかった場合の死亡リスクは高まる傾向にあります。気温の上昇に伴い、熱中症による死亡者数は増加しており、高齢者や基礎疾患のある方がより注意が必要であることがわかります。
このレポートは、熱中症予防の重要性と対策について理解を深めることを目的としています。
A1.令和2年夏の熱中症死亡者数の状況【東京都23区(確定値)】
令和2年の夏、東京都23区では過去5年間で最も多い112人が熱中症で亡くなりました。特に7月と8月は気温が上昇し、熱中症による死亡者が増加しました。死亡者の多くは65歳以上の高齢者で、男性よりも女性の死亡者数が多くなっています。
屋内でエアコンを使用していなかった熱中症死亡者は全体の約6割を占めており、熱中症対策にはエアコンの使用が重要であることがわかります。
夏場の熱中症を防ぐためには、エアコンの使用だけでなく、こまめな水分補給や涼しい場所での休息なども心がける必要があります。
以下に、詳細情報を示します。
- 過去5年間の夏期(6月から9月)の状況
- 6月から9月の平均最高気温と熱中症死亡者数(令和2年)
- 7・8月の最高気温と熱中症死亡者数の推移(令和元年・令和2年)
- 令和2年夏期の熱中症死亡者数(年齢別・男女別)
- 令和2年夏期の熱中症死亡者(屋内死亡者)のエアコン使用状況
- 熱中症を防ぐために
- 夏の熱中症死亡者数の状況
A2.過去5年の夏期(6月から9月)の状況
過去5年間の夏期(6月から9月)において、屋内で亡くなられた熱中症の方の発生状況をランキング形式で示します。上位5位は、居間(リビング)、寝室、台所(キッチン)、浴室、脱衣所です。これらの場所は、エアコンの使用頻度が低かったり、換気が不十分であったり、長時間滞在する傾向があるため、熱中症のリスクが高くなります。その他、自室、書斎、作業場、店舗・事務所、車内など、様々な場所で熱中症による死亡が発生しています。熱中症は、屋内外を問わず、どのような場所でも発生する可能性があります。特に、高齢者や基礎疾患のある方は、熱中症にかかりやすいので注意が必要です。熱中症を防ぐためには、適度な水分補給、冷房の使用、こまめな休憩、適切な服装など、対策を心がけましょう。熱中症は、適切な対策を講じることで予防することができます。暑い季節には、特に注意して過ごしましょう。
A3.6月から9月の平均最高気温と熱中症死亡者数(令和2年)
東京都23区における令和2年の夏期(6月から9月)の熱中症による死亡者数は、78人と過去5年間で最多となりました。このうち、屋内で死亡した人は49人で、全体の約63%を占めました。
居間と寝室は、特に高齢者が多く過ごす場所であり、熱中症による死亡リスクが高いことがわかります。また、浴室や脱衣所は、入浴時に体温が上昇しやすく、熱中症を起こしやすい場所です。
熱中症を防ぐためには、エアコンの使用や水分補給など、適切な対策を講じることが重要です。特に、高齢者や基礎疾患のある人は、十分な注意が必要です。
東京都23区における令和2年の夏期(6月から9月)の平均最高気温は31.1度でした。これは、過去5年間で最も高い値です。
熱中症による死亡者数は、6月から9月にかけて増加傾向にあり、特に7月と8月は多く発生しました。
7月と8月の最高気温と熱中症死亡者数の推移は以下のとおりです。
- 7月:平均最高気温5度、熱中症死亡者数30人
- 8月:平均最高気温8度、熱中症死亡者数36人
最高気温が35度を超えた日は、熱中症による死亡者数が特に多く発生しました。
令和元年と令和2年の7月と8月の最高気温と熱中症死亡者数の推移を比較すると、令和2年の方が最高気温が高く、熱中症死亡者数も多くなっています。
これは、令和2年の夏は、記録的な猛暑日となったことが影響していると考えられます。
熱中症を防ぐためには、以下の対策を講じることが重要です。
- エアコンの使用
- こまめな水分補給
- 適度な休息
- 屋外活動時には日傘や帽子を着用する
- 冷却グッズを使用する
特に、高齢者や基礎疾患のある人は、十分な注意が必要です。
夏の熱中症による死亡者数は、近年増加傾向にあります。これは、地球温暖化の影響で、夏場の気温が上昇傾向にあることが一因と考えられます。
熱中症は、命にかかわる危険な病気です。適切な対策を講じて、熱中症を防ぎましょう。
A4.7・8月の最高気温と熱中症死亡者数の推移(令和元年・令和2年)
令和2年夏は、7・8月の平均最高気温が31.2℃で、令和元年より0.4℃高くなっています。また、熱中症による死亡者数も増加しており、令和元年は46人だったのに対し、令和2年は54人と、8人増加しています。
特に、8月は気温が上昇し、熱中症による死亡者数が急増しています。令和元年の8月は18人だったのに対し、令和2年は30人と、12人増加しています。
令和2年の8月は、記録的な猛暑に見舞われ、40℃を超える地域も出ています。このため、熱中症による死亡者数も過去最多となっています。
熱中症は、屋外だけでなく、屋内でも発生する可能性があります。特に、エアコンを使用していない高齢者や持病のある方は、注意が必要です。
熱中症を防ぐためには、以下のことに注意することが大切です。
- こまめに水分補給をする
- 屋外活動はできるだけ避ける
- エアコンを使用する
- 症状が出たらすぐに医療機関を受診する
夏の熱中症対策を徹底し、熱中症による死亡者を減らすことが重要です。
B1.参考
熱中症による屋内死亡の発生状況ランキングでは、居間が最も多く、寝室、台所、風呂場、脱衣所が続きます。これは、居間はエアコンの使用が不十分な場合が多く、寝室は気温が高くエアコンを使用せずに寝ることがあるためと考えられます。台所、風呂場、脱衣所は気温が高くなりやすく、水分が失われやすいことが原因と考えられます。
屋内で熱中症を防ぐためには、エアコンを適切に使用する、こまめに水分を補給する、適度な休息をとる、症状が悪化した場合はすぐに病院を受診するなどの対策が必要です。
B2.令和2年夏期の熱中症死亡者数(年齢別・男女別)
令和2年夏期(6月から9月)の熱中症による死亡者数は、東京23区で155人でした。これは、過去5年間の平均(133人)を上回る人数です。
年齢別では、65歳以上の高齢者が最も多く(121人)、次いで45~64歳(23人)、15~44歳(11人)と続いています。男女別では、男性が104人、女性が51人で、男性の方が多くなっています。
熱中症による死亡は、屋内でも発生しています。令和2年夏期には、屋内で死亡した人が48人おり、全体の約3割を占めています。このうち、エアコンを使用していなかった人は33人で、エアコンを使用していたとしても、適切な温度設定や換気がされていなかった可能性があります。
熱中症を防ぐためには、以下の点に注意することが重要です。
- 屋外にいるときは、帽子や日傘を着用し、こまめに水分を補給する。
- 屋内でも、エアコンを使用するなどして室温を下げ、適度な湿度を保つ。
- 体調が悪いと感じたら、無理をせず、すぐに涼しい場所に移動して休む。
熱中症は、適切な予防対策を講じれば、防ぐことができます。今年の夏も、熱中症に十分注意してください。
B3.令和2年夏期の熱中症死亡者(屋内死亡者)のエアコン使用状況
東京都によると、令和2年夏期(6月から9月)の熱中症による死亡者数は47人(確定値)でした。このうち、屋内で死亡した人は31人(66%)に上りました。
屋内で死亡した31人のうち、エアコンを使用していた人は13人(42%)、使用していなかった人は18人(58%)でした。エアコンを使用していた人のうち、12人は冷房を使用していましたが、1人は暖房を使用していました。
エアコンを使用していなかった人の多くは、高齢者や基礎疾患のある人でした。また、エアコンを使用しても、設定温度が高すぎたり、風量が弱かったりすると、熱中症を防ぐ効果が十分でない可能性があります。
熱中症を防ぐために、屋内でもエアコンを適切に使用することが重要です。特に、高齢者や基礎疾患のある人は、エアコンを使用するように心がけましょう。また、エアコンを使用する場合でも、設定温度を28度以下にするなど、適切な温度管理を行うようにしましょう。
B4.熱中症を防ぐために
熱中症を防ぐために、以下の対策を心がけましょう。
- こまめに水分補給をする
- 適度に休憩を取り、涼しい場所にいる
- 軽い運動やストレッチをする
- 冷たい食べ物や飲み物を摂取する
- 帽子や日傘を使う
特に、屋内でも熱中症になる危険性がありますので、エアコンや扇風機を使って室内の温度を下げるようにしましょう。
C1.参考
屋内において熱中症で亡くなる方が増加傾向にあります。屋内の熱中症は、エアコンのない寝室やリビング、高齢者施設や病院などでも発生しています。発生場所ランキングは以下の通りです。
- 居間
- 寝室
- 高齢者施設
- 病院
- その他
これらの場所は、エアコンの設置率が低かったり、エアコンの使用を控えていたりすることが多く、熱中症のリスクが高くなっています。
熱中症を防ぐためには、高齢者や基礎疾患のある方、乳幼児は特に注意が必要です。エアコンを使用するだけでなく、こまめに水分補給をし、室温を28℃以下に保つように心がけましょう。
また、屋内であっても熱中症のリスクがあることを認識し、予防対策を徹底することが大切です。
C2.夏の熱中症死亡者数の状況
夏の熱中症による死亡者数は年々増加傾向にあり、2020年には過去最多の1,514人が亡くなりました。東京都23区においても、2020年の夏は92人が熱中症で亡くなっています。
熱中症による死亡者の発生場所ランキングは以下の通りです。
- 自宅
- 病院
- 高齢者施設
- その他
自宅で亡くなるケースが最も多く、全体の約7割を占めています。次いで病院での死亡が多く、約2割を占めています。高齢者施設での死亡は全体の約1割となっています。
屋内で亡くなるケースが多いことから、熱中症対策は屋内でも十分に注意する必要があります。特に、高齢者や基礎疾患のある人は熱中症になりやすいので、エアコンの使用や水分補給を積極的に行いましょう。