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News 年金はいつからもらえる?60歳からの繰り上げ・繰り下げの損得・・

目次

導入文..

年金はいつからもらえる?受給開始時期の3つの選択肢..

原則は65歳からの「本来受給」.

60歳から64歳で受け取る「繰り上げ受給」

66歳から75歳で受け取る「繰り下げ受給」

年金繰り上げ受給のメリット【60歳からもらう選択】

60代前半の収入減を補い、早く現金が手に入る.

総受給額が多くなるケースもある.

加給年金を長く受け取れる可能性がある.

年金繰り上げ受給のデメリットと注意点..

生涯にわたって年金額が減額される【減額率一覧】

障害年金や遺族年金に影響が出る.

寡婦年金や死亡一時金が受け取れない..

一度選択すると変更・取り消しはできない..

年金繰り下げ受給のメリットとデメリット.

メリット:受給額が1カ月あたり0.7%増額される.

デメリット:長生きしないと損をする可能性がある.

デメリット:税金や社会保険料の負担が増える場合がある.

【早見表】繰り上げ・繰り下げの損益分岐点は何歳?..

繰り上げ受給の損益分岐点シミュレーション.

繰り下げ受給の損益分岐点シミュレーション.

損益分岐点だけで判断しない方が良い理由..

【ケース別】自分は繰り上げ・繰り下げどちらを選ぶべき?..

繰り上げ受給が向いている人の特徴..

繰り下げ受給が向いている人の特徴..

65歳からの本来受給がおすすめな人..

判断に迷った時の手続きと相談先..

まとめ..

 

まずはじめに・・

「定年後の生活、年金はいつからもらうのが一番賢いんだろう?」 「60歳から年金をもらって、少しでも生活を楽にしたいけど、損しないか心配…」

60歳を目前に控え、多くの方が年金の受け取り方について悩み始めます。原則は65歳からですが、希望すれば60歳から受け取る「繰り上げ受給」や、66歳以降に遅らせて受け取る「繰り下げ受給」も可能です。

特に、収入が減る60代前半を支えるために「繰り上げ受給」を検討する方は多いでしょう。しかし、「繰り上げは損」という話を耳にして、一歩踏み出せずにいるのではないでしょうか。

この記事では、年金の専門家であるプロのSEOライターが、あなたのそんな疑問や不安に徹底的に寄り添います。繰り上げ・繰り下げのメリット・デメリットから、気になる損益分岐点、そして「あなたに合った選択肢」まで、分かりやすく解説します。

この記事を読めば、ご自身のライフプランに最適な年金の受け取り方が見つかり、後悔のない選択ができるようになります。

年金はいつからもらえる?受給開始時期の3つの選択肢

老齢年金を受け取り始める年齢は、1つの決まったタイミングだけではありません。あなたのライフプランに合わせて、大きく3つの選択肢から選ぶことができます。

まずは、それぞれの基本的な仕組みを理解しておきましょう。

原則は65歳からの「本来受給」

年金制度の基本は、65歳から受け取りを開始する「本来受給」です。 満額の年金を基準として受け取れる、最も標準的な方法です。特別な手続きをしなければ、自動的にこの本来受給が適用されます。

60歳から64歳で受け取る「繰り上げ受給」

希望すれば、60歳から65歳になるまでの間に年金を受け取り始める「繰り上げ受給」が可能です。 60代前半の収入が減る時期に、早く現金が手に入るのが大きなメリットです。

ただし、早く受け取る分、1カ月あたり0.4%(※)の割合で年金額が生涯にわたって減額されます。 (※1962年4月1日以前生まれの方は0.5%)

66歳から75歳で受け取る「繰り下げ受給」

65歳で受け取らず、66歳から75歳までの間に受け取りを遅らせるのが「繰り下げ受給」です。 働くなどで収入に余裕がある場合に有効な選択肢です。

受け取りを遅らせることで、1カ月あたり0.7%の割合で年金額が生涯にわたって増額されます。 75歳まで繰り下げると、最大で**84%**も年金額を増やせます。

年金繰り上げ受給のメリット【60歳からもらう選択】

「繰り上げは損」というイメージがあるかもしれませんが、メリットも確かに存在します。ここでは、60歳から年金をもらうことで「よかった」と感じられる点を3つご紹介します。

60代前半の収入減を補い、早く現金が手に入る

繰り上げ受給の最大のメリットは、定年退職などで収入が減少しがちな60代前半の生活を支えられることです。

60歳で定年を迎え、再雇用で給与が下がったり、完全にリタイアしたりする場合、年金は貴重な収入源となります。65歳を待たずに現金が手に入る安心感は、何物にも代えがたいと感じる方も多いでしょう。早くもらった年金を趣味や旅行に使い、元気なうちからセカンドライフを楽しむという考え方もできます。

総受給額が多くなるケースもある

生涯にわたる年金の総受給額は、何歳まで生きるかによって変わります。繰り上げ受給は毎月の受給額が減りますが、その分早くからもらい始めるため、結果的に総受給額が多くなるケースもあります。

後述する「損益分岐点」よりも前に万が一のことがあった場合、65歳から受け取るよりも多くの年金を受け取っていた、ということになります。ご自身の健康状態に不安がある方にとっては、現実的な選択肢の一つとなり得ます。

加給年金を長く受け取れる可能性がある

**「加給年金」**とは、厚生年金に20年以上加入している人が65歳になった時点で、その人に生計を維持されている配偶者や子がいる場合に、本来の年金に上乗せされる手当のことです。「年金の家族手当」とも呼ばれます。

繰り下げ受給を選択し、年金の受け取りを待っている間は、この加給年金も支給されません。一方、繰り上げ受給や本来受給(65歳)を選択すれば、65歳になった時点ですぐに加給年金を受け取れます。 対象となる家族がいる方にとっては、見逃せないポイントです。

年金繰り上げ受給のデメリットと注意点

繰り上げ受給を検討するなら、メリットだけでなくデメリットや注意点を正確に理解することが不可欠です。後で「知らなかった」と後悔しないよう、しっかり確認しましょう。

生涯にわたって年金額が減額される【減額率一覧】

繰り上げ受給の最大のデメリットは、一度減額された年金額が一生涯続くことです。 たとえば、60歳0カ月から受給を開始すると、年金額は24%(0.4% × 60カ月)も減額されます。

長生きすればするほど、65歳から受け取る場合との総受給額の差は開いていきます。

【繰り上げ受給の減額率(1962年4月2日以降生まれの方)】

60歳0カ月 -24.0%
61歳0カ月 -19.2%
62歳0カ月 -14.4%
63歳0カ月 -9.6%
64歳0カ月 -4.8%
64歳11カ月 -0.4%

(参考:日本年金機構「年金の繰上げ受給」)

障害年金や遺族年金に影響が出る

老齢年金を繰り上げ受給すると、その後に病気やケガで障害を負っても、原則として障害基礎年金や障害厚生年金を受け取ることができません。 障害の状態によっては、減額された老齢年金を受け取り続けることになります。

また、厚生年金に加入中の夫が亡くなった際に妻が受け取れる**「遺族厚生年金」**と自身の老齢年金は同時に受け取れますが、調整が入ります。繰り上げ受給をしていると、その調整方法が不利になる場合があります。

寡婦年金や死亡一時金が受け取れない

国民年金(第1号被保険者)の独自給付である**「寡婦年金」「死亡一時金」**が受け取れなくなる点も注意が必要です。

  • 寡婦年金とは 国民年金の保険料を10年以上納めた夫が亡くなったとき、10年以上継続して婚姻関係にあり、生計を維持されていた妻が60歳から65歳になるまで受け取れる年金です。
  • 死亡一時金とは 国民年金の保険料を3年以上納めた人が年金を受け取らずに亡くなったとき、遺族が受け取れる一時金です。

ご自身が老齢基礎年金を繰り上げ受給していると、夫が亡くなっても寡婦年金は受け取れません。

一度選択すると変更・取り消しはできない

最も重要な注意点は、繰り上げ受給の請求手続きを一度行うと、後から変更したり取り消したりすることは一切できないということです。

後になって「やっぱり65歳からにすればよかった」「収入が増えたから止めたい」と思っても、その選択を覆すことはできません。だからこそ、申請前によく考える必要があるのです。

年金繰り下げ受給のメリットとデメリット

繰り上げ受給と比較するために、受け取りを遅らせる「繰り下げ受給」のメリット・デメリットも見ておきましょう。

メリット:受給額が1カ月あたり0.7%増額される

繰り下げ受給の最大のメリットは、1カ月遅らせるごとに年金額が0.7%ずつ増えていくことです。 70歳まで繰り下げれば**42%増、上限である75歳まで繰り下げれば84%**も増額され、その金額が生涯続きます。

65歳以降も働く予定があり、当面の生活資金に余裕がある方にとっては、将来への大きな備えとなります。

デメリット:長生きしないと損をする可能性がある

増額の恩恵を受けるには、ある程度の期間、年金を受け取る必要があります。もし、繰り下げて受給を開始した直後に亡くなってしまうと、65歳から受け取っていた場合よりも総受給額が少なくなってしまいます。 これが繰り下げ受給の損益分岐点の問題です。

デメリット:税金や社会保険料の負担が増える場合がある

年金の受給額が増えると、所得税や住民税、国民健康保険料(または後期高齢者医療保険料)、介護保険料の負担が増える可能性があります。

額面上の年金額は大幅に増えても、税金や社会保険料を差し引いた「手取り額」は思ったほど増えないケースもあるため、注意が必要です。

【早見表】繰り上げ・繰り下げの損益分岐点は何歳?

多くの人が気になるのが「結局、何歳まで生きれば得をするのか?」という損益分岐点です。ここでは、65歳からの本来受給を基準としたシミュレーションを見てみましょう。

※年金額や個人の状況により多少変動しますので、あくまで目安としてご覧ください。

繰り上げ受給の損益分岐点シミュレーション

60歳から繰り上げ受給(24%減額)した場合、65歳から本来受給を開始した人に年金の総受給額で追い越されるのはいつでしょうか。

  • 損益分岐点の年齢:約80歳10カ月

つまり、80歳10カ月より長生きする場合は、65歳から受け取り始めた方が総受給額は多くなります。 逆に、それより前に亡くなった場合は、60歳から繰り上げて受け取っていた方が総受給額は多くなります。

繰り下げ受給の損益分岐点シミュレーション

では、70歳まで繰り下げ受給(42%増額)した場合はどうでしょうか。65歳から本来受給を開始した場合の総受給額を上回るのはいつになるでしょう。

  • 損益分岐点の年齢:約81歳11カ月

81歳11カ月より長生きすれば、70歳まで繰り下げた方が総受給額は多くなります。

損益分岐点だけで判断しない方が良い理由

損益分岐点は一つの参考データですが、この年齢だけで「損」か「得」かを決めるのは早計です。

なぜなら、この計算には以下のような視点が抜け落ちているからです。

  • お金の価値は時間と共に変わる(今の100万円と10年後の100万円は価値が違う)
  • 早くもらうことによる精神的な安心感
  • 健康状態や個人のライフプラン

「何歳まで生きるか」は誰にも分かりません。損得勘定だけでなく、ご自身の価値観や生活設計を基に総合的に判断することが何よりも大切です。

【ケース別】自分は繰り上げ・繰り下げどちらを選ぶべき?

ここまで見てきたメリット・デメリットを踏まえ、あなたがどの選択肢に向いているのか、ケース別に特徴をまとめました。ご自身の状況と照らし合わせてみてください。

繰り上げ受給が向いている人の特徴

  • 60代前半の収入が大幅に減る 定年退職後、再雇用などで収入が減り、当面の生活費を補いたい方。
  • 健康状態に不安がある ご自身の健康を考え、早く年金を受け取って確実に使いたいと考えている方。
  • 貯蓄が少なく、すぐに現金が必要 住宅ローンの返済などが残っており、60代前半にまとまった支出の予定がある方。
  • 元気なうちに趣味や旅行を楽しみたい お金の心配をせず、アクティブにセカンドライフをスタートさせたい方。

繰り下げ受給が向いている人の特徴

  • 65歳以降も働く予定で十分な収入がある 当面の生活に困っておらず、将来のために年金額を増やしたい方。
  • 健康で長生きする自信がある ご自身の家系などを鑑みて、長寿に自信があり、増額のメリットを最大限に活かしたい方。
  • 扶養する家族がいない 年金額が増えることによる税金・社会保険料の負担増の影響が比較的小さい単身者の方など。
  • 十分な貯蓄がある 年金に頼らなくても、60代後半から70代前半の生活を送れるだけの金融資産がある方。

65歳からの本来受給がおすすめな人

  • 繰り上げ・繰り下げの判断に迷う どちらのメリット・デメリットも自分に当てはまるようで、決め手に欠ける方。
  • 標準的な生活設計をしたい 特別なリスクやメリットを追うより、制度の基本通りに堅実に受け取りたい方。
  • デメリットを避けたい 繰り上げの「生涯減額」や繰り下げの「税負担増」といったデメリットを避けたい方。

判断に迷った時の手続きと相談先

「どうしても判断できない…」という場合は、焦って繰り上げ申請をする必要はありません。 まずは原則通り65歳からの受給を基本に考え、専門家に相談してみましょう。

年金のことは、お近くの**「年金事務所」や電話相談窓口の「ねんきんダイヤル」**で無料で相談できます。ご自身の年金記録に基づいた、より具体的なアドバイスをもらえます。

  • ねんきんダイヤル:0570-05-1165

予約をすれば、全国の年金事務所で対面相談も可能です。一人で悩まず、専門家の力を借りることをおすすめします。

まとめ

今回は、年金をいつからもらうか、特に「繰り上げ受給」と「繰り下げ受給」の損得について詳しく解説しました。

最後に、この記事の重要なポイントを振り返りましょう。

  • 年金の受け取り方には3つの選択肢がある 原則の「65歳受給」、早める「繰り上げ受給」、遅らせる「繰り下げ受給」から選べます。
  • 繰り上げ受給は早く現金が手に入るが、生涯減額される 60代前半の生活を支えるメリットがある一方、障害年金が受け取れないなどのデメリットも重大です。
  • 繰り下げ受給は年金額が増えるが、長生きしないと損 将来への備えとしては強力ですが、税負担増などの注意点もあります。
  • 損益分岐点はあくまで目安。ライフプランが最も重要 損得勘定だけでなく、「自分はどんなセカンドライフを送りたいか」という視点で判断しましょう。
  • 一度決めたら変更はできない 特に繰り上げ受給は取り消しができないため、慎重な判断が求められます。

年金の受け取り方の選択は、あなたの今後の人生を大きく左右する重要な決断です。この記事を参考に、ご自身の健康状態、家計の状況、そして何より「どんな人生を送りたいか」をじっくりと考え、ご家族ともよく話し合ってみてください。

もし判断に迷ったら、一人で抱え込まずに年金事務所などの専門家へ**「相談する」**ことを忘れないでください。あなたが後悔のない、最適な選択をできることを心から願っています。

writer:kitamura