Rental入居者がいる賃貸物件の売却~オーナーチェンジ
賃貸アパートやマンションを所有されているオーナー様の中には、「管理が大変になった」「高齢になったので手放したい」などの理由で売却を考えている方がいらっしゃるかもしれません。
賃貸物件の売却のうち、入居者がいる状態で売却する方法をオーナーチェンジといいます。大阪市淀川区・西淀川区の不動産売却を行っている「北急ハウジング」では、オーナーチェンジを希望される方からのご相談も多数頂戴しております。お気軽にお問い合わせください。
退去勧告をしないで売却できるオーナーチェンジ
賃貸物件の売却方法
アパートやマンションなどの賃貸物件を売却するには、退去勧告をせず入居者がいるままで売却する方法と、退去勧告をしてから売却する方法の2つがあります。詳しい知識を持たずに売却すると、思わぬ費用がかかったり、入居者から訴えられたりすることも。
賃貸物件を退去勧告してから売り出す方法では、物件を購入した企業が、居住用やレンタルスペースとして利用するなど、買手の幅が広がる可能性があります。とはいえ、会議室やレンタルスペース用に購入してくれる企業を探すのも簡単ではありません。
したがって賃貸物件を売却する際には、入居者が賃貸中のまま売り出すほうが、売却リスクを減らすことにつながります。このように、退去勧告を行わないでそのまま売却することを「オーナーチェンジ」といいます。
不動産投資を考えている投資家にとって、物件の入居率は大きな関心事です。その点、オーナーチェンジであれば入居中の状態で購入できるので、賃貸人を探す手間がかからず、賃貸収入をすぐに得られます。投資用物件を探している買主には大きなメリットになるのです。
オーナーチェンジ物件の売却
オーナーチェンジ物件の売却では、所有権とともに借主との賃貸借契約も引き継いだまま売却することになります。ただし投資用物件を購入してくれる買主は限定されるので、通常のルートで購入希望者を見つけるのは簡単ではありません。
したがってオーナーチェンジ物件の売却では、投資物件の売買に実績のある不動産会社に売却を依頼するようにしましょう。またすぐにでも売却したい場合には不動産会社に買い取ってもらうのもひとつの方法です。
オーナーチェンジのメリット・デメリット
オーナーチェンジは、不動産投資を始めようとしている賃貸オーナーにとって、賃貸人を探す必要がない方法です。入居者がいる状態で購入できるので、物件購入後すぐに賃貸収入を見込めます。
不動産投資を考えているオーナーには、家賃収入をすぐに受け取ることができるのは大きなメリットです。前オーナーから過去の運営状況や入居者に関して知ることができるのも安心材料になります。収益性が高いと判断され、ローン審査も通りやすい物件です。
このように買主にメリットがあるということは、物件を売りやすいということにつながります。また、退去勧告をせずに売りますので、売りたいと思ったらすぐにでも売却活動を始めることが可能です。
その一方で、オーナーチェンジのデメリットとしては、高値で売れるように、リフォームや修繕などを行えないという点です。賃貸人がいる状態で、そのまま売却するしかありません。購入者との交渉によっては、リフォーム費用を差し引くこともあります。
また、「そもそも収益の見込める物件を今なぜ売るのか」といった質問を買主から問われる可能性もあります。なぜ売りたいのかを明確に説明できる材料を揃えておきましょう。
オーナーチェンジ買取の特徴
オーナーチェンジ買取とは
オーナーチェンジ物件を売却するには、通常の不動産売却のように、不動産会社に依頼して買主を見つけてもらい売却する仲介売却と、不動産会社に買い取ってもらう方法があります。売却の場合、買手が見つかるまでに時間がかかり、賃貸人とのトラブルも心配です。
不動産会社に物件を買い取ってもらえれば、そういった心配はありません。物件を買い取った不動産会社が運用や転売などを行って不動産を活用します。このように不動産会社にオーナーチェンジ物件を売却することをオーナーチェンジ買取といいます。
オーナーチェンジ買取のメリット・デメリット
オーナーチェンジ買取は、物件を賃貸中のまま、不動産会社に引き渡します。原則的に現状のままで引き渡しますので、引き渡し後に設備不良等があった場合でも、修繕費用などを負担する必要がありません。売却後にクレームを受けなくて済む点は大きなメリットです。
また買取ですから、通常の売却に比べて、売却期間が短くて済みます。長期間にわたる売却活動や、買主との交渉などの手間がかかりません。手持ち資金が必要なときに、物件をすぐに現金化できます。周囲に売却を知られず、心理的にも大きなメリットとなります。
通常の不動産買取と同じく、オーナーチェンジ買取では不動産会社に支払う仲介手数料も不要です。仲介手数料は約3%ですが、1棟貸しのアパートのような物件のオーナーチェンジでは、大きな金額を用意しなければなりません。
一方でオーナーチェンジ買取のデメリットとしては、通常の売却に比べて買取価格が安くなってしまう傾向があることです。これは、買い取った不動産会社が諸経費や税金、リスク回避などを考慮しているためです。
オーナーチェンジ物件の売却完了までの流れ
賃貸物件を売却しようとしても、すぐに売却できるわけではありません。一般的には売却を開始してから完了までに3~6ヶ月かかります。適切なタイミングで売却できるように、売却完了までの流れを把握しておきましょう。
- 【Step1】売却前の事前準備
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オーナーチェンジ成功のためには事前準備が大切です。査定を受ける前に、必要書類の準備や価格相場の調査をしておくと、その後の売却がスムーズに進みます。事前に相場を知っておくことで、不動産会社による査定価格が妥当かどうか判断することができます。
なお、投資用マンションをオーナーチェンジする場合には、マンション管理会社への連絡も必要です。売却が決まってからでもかまいませんが、管理費や修繕積立金の精算も済ませておくと、売却時にあわてなくて済みます。
- 【Step2】不動産会社への問い合わせ・査定依頼
- オーナーチェンジ物件の売却では、不動産会社に相談して物件価格を査定してもらいます。利回りや税金、賃貸契約の引継ぎなどオーナーチェンジならではの手続きが必要になるので、オーナーチェンジを得意とする不動産会社に査定を依頼すると安心です。
- 【Step3】不動産会社と媒介契約の締結
- 査定額や売却方針などを聞いて、仲介を依頼する不動産会社を決めたら、売主様と不動産会社との間で媒介契約を結びます。媒介契約には、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類があります。お客様の売却方針に沿った契約を結びましょう。
- 【Step4】不動産会社による売却活動の開始
- 媒介契約を締結後、仲介を依頼された不動産会社は正式に売却活動を開始します。購入希望者が現れましたら、質問対応などのご協力をお願いします。投資物件として購入した際にどのようなメリットがあるのかをアピールできるように準備しておきましょう。
- 【Step5】買主との条件交渉
- 買主と売却価格を交渉します。売出価格からの値引きを要求されることを想定して、多少高めに設定することも必要です。売却価格で不動産ローンの残債を完済できるかについても考慮しましょう。
- 【Step6】買主との売買契約の締結
- 買主との条件交渉が完了すれば、不動産会社の立ち会いのもと、売買契約を締結します。契約締結時に売買代金の10%程度の手付金を受領します。また、不動産会社に仲介手数料の半額を支払う必要もありますので、あらかじめ金額を確認しておきましょう。
- 【Step7】決済・物件の引き渡し
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物件引き渡し日に売却代金の残金を受け取り、決済を行います。不動産ローンが残っている場合は一括返済し、司法書士が所有権の移転登記を行います。買主に書類一式や鍵を渡すことで手続きの完了です。
なお、オーナーチェンジ物件の場合は賃貸借契約も買主に引き継がれます。家賃の振込先も変わるので、入居者への通知が必要になります。